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西風新都のこころ皮ふ科クリニックです。皮ふ科一般の治療と皮ふ外科、レーザー治療を行っています。

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デュピクセントとイブグリースの費用の比較

高額医療費の制度が変わります

当院はアトピー性皮膚炎に対し、広島県で最初にデュピクセントを投与した開業医です。(少し自慢です。)
その実績のためか、当院ではデュピクセントを希望される方の受診が多く、現在(2026年8月時点)延べ85人の方にデュピクセントを投与しました。現時点でも60人以上の方にデュピクセントを投与しています。

デュピクセントを投与している方の大半が利用されている制度が高額療養費制度です。
ご存じの通り、1ヶ月の医療費が一定額を超えると超えた額を免除されるという制度です。
日本独自の大変ありがたい制度だと思います。

この制度が、2026年8月に見直されました。
まだ、2027年8月からはさらに大きな見直しが予定されています。

このページでは、高額療養費制度の見直し内容を確認するとともに、2027年8月以降にはデュピクセントが高額医療制度の適応にならない方がおられる件について検証します。また、デュピクセントと同様の生物製剤であるイブグリースを選択した場合の費用の負担の違いについて解説したいと思います。



まず、これまでの高額医療制度のおさらいです(2026年7月まで)

70才未満
70歳
未満     
 適用区分(年収) ひと月の上限額(世帯ごと) 
約1,160万円以上  252,600円+
(医療費-842,000円)×1%
約770万円〜約1,160万円   167,400円+
(医療費-558,000円)×1%
約370万円〜約770万円    80,100円+
(医療費-267000円)×1%
約370万円未満  57,600円
住民税非課税  35,400円

70歳以上
70歳
以上   
 
 適用区分(年収) ひと月の上限額(世帯ごと) 
現役並み  約1,160万円以上  252,600円+
(医療費-842,000円)×1%
 約770万円〜約1,160万円   167,400円+
(医療費-558,000円)×1%
 約370万円〜約770万円    80,100円+
(医療費-267000円)×1%
一般  156万円〜約370万円未満  18,000円
年14万4000円
 57,600円
住民税非課税   �U 住民税非課税世帯  8,000円  24,600円
 �T 住民税非課税世帯
(年金収入80万円以下など)
15,000円



年収370万〜770万円

6本処方
年収370万〜770万円
 デュピクセントの薬剤費 322,000 円
 薬局で支払う額(3割負担) 96,600 円
高額医療費の助成の適応後    その月の自己負担額 
1〜3回目 4回目以降
(多数回該当)
82、328 円 44、400 円




96,600 円/3ヶ月=32,200円/月 → 82、328円/3ヶ月=27、440円/月

4回目
44,400円/3ヶ月=14,800円/月




の場合です。アトピー性皮膚炎のほとんどはこの年齢になると思います。の方にデュピクセントスを投与することはあまりなさそうですが、一応70歳以上についても表を示します。この制度下で、デュピクセントに当てはめます。具体的な金額などは、最も多いであろうで考えると、、、、デュピクセントペンタイプをするとして、(です。年収がそれより多い方には該当しません。)つまり、この年収の方であれば、院内で注射すると3ヶ月で96,600円支払うところを、3ヶ月分(6バイアル)を一度に処方すると82、328円の支払いですむということです。月当たりで考えると、と、月当たり約4,760円支払いが少なくなるという計算になります。さらにからはになります。(多数回該当)

2026年8月以降の高額療養費との比較です


適用区分(年収) 2026年7月まで 2026年8月以降
約1,160万円以上  252,600円+
(医療費-842,000円)×1%
 270,300円+
(医療費-901,000円)×1%
約770万円〜約1,160万円   167,400円+
(医療費-558,000円)×1%
  179,100円+
(医療費-597,000円)×1%
約370万円〜約770万円    80,100円+
(医療費-267,000円)×1%
   85,800円+
(医療費-286,000円)×1%
約370万円未満  57,600円  61,500円
住民税非課税  35,400円  36,900円
自己負担限度額が数千円-数万円程度高くなっている


デュピクセント6本322,000円在宅自己注射指導管理料、導入初期加算、診察料、処方箋料医療費の総額は、335,000円


 2026年7月まで 80,100+(335,000-267,000)×1%=80,780円
 2026年8月から 85,800+(335,000-286,000)×1%=86,290円



96,587円
80,780円86,290円高額医療制度の適応1年以降多数回該当が適応1ヶ月あたり14,800円の負担







70歳未満の場合のみ記載します。2026年8月以降では、ことがわかります。これをデュピクセントの自己注射をされている方でシミュレーションしてみます。で薬剤費はくらいです。加えて、などが加わるため、くらいです。年収370〜770万円の方の自己負担限度額は、6,000円弱ほど自己負担額が増えたことになります。でも、これは大きな問題ではないのです。なぜなら、デュピクセントを6本の医療費は3割負担でですので、2026年7月までのであれ、2026年8月以降のであれ、その金額を支払額が超えますので、になります。つまり、この制度の適応になるということは、はされますので、で済むことになります。(当面の1年間は1ヶ月あたり2,000円程度の増額にはなりますが。)年収が770万円以上の方は、そもそも2026年7月までの自己負担限度額でもデュピクセント6本のみでは高額療養費制度の適応になりませんので、この度の制度変更の影響は受けません。

2027年8月以降の高額療養費の改正でどうなるか

所得区分がさらに細分化

適用区分(年収) 2026年8月以降 2027年8月以降
約1,160万円以上  270,300円+
(医療費-901,000円)×1%
 342,000円+
(医療費-1,140,000円)×1%
約1,410万円〜約1,650万円  270,300円+
(医療費-901,000円)×1%
  303,000円+
(医療費-1,010,000円)×1%
約1,160万円〜約1,410万円  270,300円+
(医療費-901,000円)×1%
約1,040万円〜約1,160万円   179,100円+
(医療費-597,000円)×1%
  209,400円+
(医療費-698,000円)×1%
約950万円〜約1,040万円   179,100円+
(医療費-597,000円)×1%
  194,400円+
(医療費-648,000円)×1%
約770万円〜約950万円   179,100円+
(医療費-597,000円)×1%
約650万円〜約770万円    85,800円+
(医療費-286,000円)×1%
   110,400円+
(医療費-368,000円)×1%
約510万円〜約650万円    85,800円+
(医療費-286,000円)×1%
   98,100円+
(医療費-327,000円)×1%
約370万円〜約510万円    85,800円+
(医療費-286,000円)×1%
約260万円〜約370万円  61,500円  69,600円
約200万円〜約260万円  61,500円  65,400円
 〜約200万円 61,500円
住民税非課税 36,900円




デュピクセント6本322,000円在宅自己注射指導管理料、導入初期加算、診察料、処方箋料医療費の総額:335,000円
適用区分(年収) 2026年8月以降 2027年8月以降
約650万円〜約770万円    86,290円    110,400円
約510万円〜約650万円   86,290円    98,180円
約370万円〜約510万円 86,290円



約650万円〜約770万円
負担上限額に達さない
約510万円〜約650万円は負担限度額に達さない可能性


つまり、約650万円〜約770万円の方(条件によっては約510万円〜約650万円も)にはデュピクセント6本を処方して自己注射をしても、医療費的なメリットはなくなります。
100,500円の支払が必要多数回該当も適応されません。






2027年8月からは、されます。これまで同じ区分だった人でも、所得に応じて自己負担上限額が変わります。 デュピクセントと高額療養費制度で問題になるのは、これまで適応になっていた年収370〜770万円の区分の方です。ここが細分化されて、これまで高額療養費制度に該当した方が該当しなくなる可能性があります。で薬剤費は、など、で計算します。ここで問題が生じます。335,000円の3割負担は100,500円なので、の区分の方のことになります。また、についても、処方条件によってがあります。単純に355,000万円の3割分:になります。また、1年後の※あくまでこれから治療を開始される、あるいは再開される方に当てはまる話です。すでに多数回該当になっている方については、2027年8月以降も適応されるとのことです。ですので、仮に年収が650万円〜約770万円 であっても、多数回該当から外れることはありません。

イブグリースを選択するという手も


イブグリース
「その他の分子標的薬について」のページ











年収が約770万円以上の方の薬剤費(2026年8月〜)
年収が約650万円以上の方の薬剤費(2027年8月〜)
 薬剤名   3割負担の金額  
 1ヶ月目 2ヶ月目以降 
 デュピクセント  48,294円  32,196円
 イブグリース  60,938円  15,235円







デュピクセントと同様にアトピー性皮膚炎に適応のある分子標的薬としてがあります。イブグリースについては、をご参照ください。イブグリースは最初の1か月は注射を2本×2回、計4本打ちますが、その後は経過がよければ4週間間隔で250mg(注射器1本)を注射してもよいとされています。初月には4本分の薬剤費の3割、つまり60,938円がかかりますが、 その後は1ヶ月に1本ずつ投与すると、3割負担の方で15,235円の負担になります。デュピクセントが高額療養費制度から外れてしまった方には、比較的安価な治療費で分子標的薬の投与を受けることが可能です。以下の年収の方について、デュピクセントとイブグリースの負担額を比較しました。 高額療養費制度を使用しなければ、2ヶ月目以降の負担額はイブグリースの方が安くなります。デュピクセントとイブグリースの効果の差については、諸説、個人差があるため、ここでは言及しません。※負担額は、2026年8月の薬価を元に算定しています。今後の薬価改定で変動する可能性がありますので、ご了承ください。

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