主に体のニキビの治療を目的とした外用剤です
2025年6月16日にユニークなニキビの薬剤が発売されました。
「ベピオ ウオッシュゲル」という外用剤です。
もともとニキビの治療薬として発売中されているベピオゲル、ベピオローションと同じ成分です。
おもに、
体のニキビの治療を目的として発売されたとのことです。
よい機会なので、体のニキビの治療について記載します。
体のニキビの特徴について
ニキビというと「おでこ」「ほほ」「あご」といった顔面の皮疹が頭に浮かびますが、もちろん体にも生じます。
特に多いのは、
「背中」「胸」ですね。
特徴としては、
赤いニキビ〜膿んだニキビのような
炎症を伴うニキビがほとんどです。
顔面のように
白にきび(面疱)が生じる方は少ないと思います。
また、しばしば
「かゆみ」を伴う方が多いです。
つまり、
ニキビと湿疹が混在していることが多いです。
そのため、治療は炎症性ざ瘡の治療が中心になります。
かゆみがある方には、ニキビと薬と湿疹の薬を混ぜて処方することもあります。
体のニキビの治療について
これまでは体のニキビの治療は大きく分けて2通りでした。
- 炎症を伴うニキビの治療のみ行う場合
- 基本は抗生剤の外用剤で治療します。クリームやゲルは広範囲に伸ばすことが難しいので、ローションの外用剤を処方します。
- 皮疹が高度な方では、抗生剤や漢方薬の内服を併用します。
- 白にきび(面疱)の治療も行う場合
- 体のニキビでは面疱が目立つことはまれですが、思春期に限れば面疱が多い方もおられます。
- これまでは、ベピオゲルやベピオローションを使用していました。
- ちなみに、ディフェリンゲルやエピデュオゲルは顔面のみの適応です。体には外用できません。
- そう痒が強い場合
- ステロイド外用剤も併用します。
- 例えば、ボアラクリーム50g+アクアチムクリーム50g混合とかの処方が多いです。
実際の薬剤です。

抗生剤のローションです。左が
アクアチムローション、右が
ダラシンTローション。
もっとも一般的な体のニキビの治療薬です。

面疱の治療も希望されたときには、
ベピオゲル、
ベピオローションを処方します。
ベピオウオッシュゲルについて
ニキビの治療薬として新たに登場した外用剤です。
といっても、成分は上の写真の
ベピオゲル、
ベピオローションと同じです。
ユニークなのは、その使用方法です。
一番の特徴は、
「外用してから5〜10分後に洗い流す」ことです。
なので、
「WASH(洗う)」というネーミングなんですね。
これには理由があります。
- ベピオゲル、ベピオローションには使い始めにそれなりのかぶれを起こします。外用剤の塗布時間を短くすることでこのかぶれを最小限にする目的です。
- ベピオゲル、ベピオローションには脱色作用があり、体に外用して服を着て寝るとその服が脱色されることがあります。そのため、外用したまま寝るときには、脱色されてもよい服を着てもらう必要がありました。洗い流すことで、この手間を除くことができます。
すぐ洗い流して効果があるの?
誰もが思う疑問ですが、「すぐに洗い流して効果があるの?」ってことだと思います。
それには、色々スタディがされており、十分効果が発揮できることが検証されています。

あまり差がないようにも見えますが、有意差はあるとのことです。
ベピオウオッシュゲルの外用量
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